受け継ぐもの 受け継ぐこと

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昨年末から着付けを習い始め、顔見世にも着物で出かけましたが、今年はいつになく着物を着る機会がありそうです。
そこで、持っている2つの着物に合う帯と小物を友人に見立ててもらいました。
ひとつは私が結婚するときにつくってもらった加賀友禅。
結納のときに1度着たきりだったのだけど、その時にあわせた帯はもう若々しすぎて私にはちょっとおかしくなってました。
そこで袋帯を新調することに。
もうひとつは顔見世のときにも、数年前の私自身の大学院修了式のときにも着た母の牛首紬
こちらは母が結婚するときにお嫁入りに持たされたもので、織った上から染めを施した凝ったものです。
母からは「職人さんが遊びでつくったみたいよ」と聞かされてました。
この牛首紬に合わせる帯がひとつしかなかったので、思い切ってこちらも新調することに。
これまで、着物まわりのことは友禅問屋だった母の実家に母と出かけて、周りの人に決めてもらってばかりでした。
自分で最初から選ぶのは初めて、それも京都でそんなことをするのは初めて・・・!
着物に詳しい友だちが頼りです。

まずは帯やさんに連れて行ってもらいました。
私の好みが分からなかったということで、いろんな種類の帯のあるお店を選んでくれました。
ひゃ~~~!
帯がいっぱい~!
素人の私はなーんにもわからないのでとにかく着物を見てもらいました。
すると・・・。
なんと、私が持ってる着物はどちらもとても良いものだということが分かりました。
母からはどちらの着物についても「いいものだよ」と何度も聞かされてはいたのだけど、京都の着物のプロの方たちからも「いいもの見せてもらいました」と言われてしまいました。
となると、帯も良いものをあわせないと着物とのバランスが悪くなるのだそうです。
「この訪問着に合わせるとなると本当はこのくらい締めてほしいですね」とお薦めされたものは全く手が出ず・・・。
お店の方を困らせつつもなんとか、素敵な帯を選び出していただきました。
牛首紬のほうは「これまでにしていたものと雰囲気が違うほうがいいな」と希望を伝えたら、友人が私では絶対に選ばない帯を選んでくれました。
個性的な柄なのだけど、不思議と着物に合うのです。
さすがだなぁ。
牛首紬はピンク系の色味で、持っていた帯もピンク系だったのだけど、友だちはそこに黒系の帯を合わせてくれました。
なるほど~。
「『着物上級者』ていう感じがしますね」とお店の方。
ええええ~。しょ、初心者なんですけど・・・。

いいものをたくさん見せていただいて、いろいろと細かな着物のルールも教えていただいてとても勉強になりました。
何より、母や父がそんなに良いものを私に遺してくれたということに胸がつまりました。
その想いを伝えたいときに相手がいないのは悲しいけれど、そのことがわかっただけでもよかったです。
少しずつ、着物のことを勉強しながら大切にしていきたいです。
そして、子どもたちにも引き継いでいきたい。
こうして母の代から受け継いだ「もの」。
それを前にして、では、母が私に引き継ぎたかった「こと」はなにだったのかな?と思います。
そして私が子どもたちに引き継ぎたい「こと」は何だろう。
じっくりと考えていきたいです。
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by ayats29 | 2008-01-31 08:47 | つれづれ
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